シミ落としと染め直しについて

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先日、お客様よりこんな問合せがありました。

「麻の着物があるんだけれど、何のシミかがわかないですが染め直しできますか?」

で、送っていただいた画像はこちら

 

着物のシミ

 

画像だけではなんとも言いにくいのが正直なところです(^-^;

まずは着物を送っていただき、見積もりや手配可能かどうかを確認しないといけません<(_ _)>

 

というわけで

シミ落としのご依頼がありましたらお気軽にお問合せ頂きたいのですが、

その前に、シミ落としをする前に知っておきたい事を簡単にまとめてみました。

 

 

実物を見てからのお見積り

シミについてはある程度までだと落ちると思いますが、落ちないケースもあることを知っておいてほしいと思います。料金もシミの大きさや程度にもよるのでお見積りになります。

 

 

シミ落としは生地が傷んでしまうことも

そして次にお伝えしたいことは、シミ落としには特殊や薬品などを使うので、シミが落ちたとしても、古い着物だったりすると場合によっては生地が傷んでしまうこともあります。
例えばリサイクルやアンティークの着物、譲り受けた古着やリサイクル、アンティークなどの着物のシミを落としたいと思った場合などは生地が元々弱っていたり傷んでいることが多いので、お直しするのは着物を傷めることが多いのでお薦めはしません。そのまま着られることをお薦めします。

 

 

染め直しというリメイクについて

濃い色を染めることによってシミを目立たなくしてほしいとのご依頼もあります。

薄い地色から濃い地色への染め替えなどは出来なくはないのですが、着物の生地によっては色が染まらない(色が定着)ことがあります。古い生地だとなおさらです。
染め方も着物の場合はTシャツなどの漬け染めのようにはできないので一旦糸を解いて、反物状態で生地を伸ばしてから染めるます(漬け染めの場合は必ずムラができることが多いからなんです)。

 

糸を解くという事は仕立て直しも必要になるので、費用はかかります。

 

思い入れのある着物をリメイクしたいなどの場合染め替えはいいのですが、アンティークの着物のシミを見せなくするには不向きです(^^;)
(こういう言い方をすると染め替えするのってハードルが高くなってしまいますが、とにかく古い着物にはリスクを伴うことが多いですので。)

 

 

 

 

自分でつけてしまったシミについて

シミ落としの職人さん曰く、

汚れたりしまった時は出来るだけ早く水分をタオルでふき取ってほしいとのことです。ぬるま湯などでたたくのもいいそうです。ただ、その際はこすらないこと!

そして、できれば自分では薬品などを使わずに出来るだけ早く、そのまま専門店に預けてほしいとのことでした。

薬品をつかって取れなくて専門店に出しても、シミ落としの職人さんはどんな薬品をつかったか特定できないのでとても難しいそうです。

 

よければご参考ください(^^)/

また機会があれば染め替えについても書きますね。