最近は海外で着物を着る方が増えています。旅行先でのレストランや、パーティーでのドレスコードとして着たり、ビジネスシーンでの着物だったりと様々です。
お問合せの中でも増えてきているのが、海外での挙式で着物を着ようとお考えの方です。
国際結婚をされる方などは日本で挙式をされ、更にパートナーの国でもウェディングパーティーをされる方が多いようで、その時に日本らしい着物姿で執り行いたいと思っていらっしゃいます。
とはいっても、海外での結婚パーティーでの男性着物ってどうしたらいいのかわからないし、相談する人いない….。
こちらのページではそういった方に男性着物における一般的な婚礼での装いと海外でのウェディングパーティーでの装い事例をお伝えしようと思います。
・日本での男性の婚礼衣装
女性は振袖や打掛といった着物ですが、男性の場合は紋付羽織袴が一般的です。
紋付袴は男性の着る着物の中でも最上位にあたるフォーマルな着物で「家紋」が必ず入っています。そんな紋の入った着物と羽織に袴も着るスタイルが紋付羽織袴です。
着物の色違いで「黒紋付」と「色紋付」があり、黒紋付はその名の通り黒色の着物ですが、色紋付は黒以外のものをさします。
色紋付よりも黒紋付の方が格は上です。
日本人の第一礼装にあたる紋付袴を着るときには決まりごとがあります。
・カジュアルなパーティーでの男着物
日本では黒紋付は決まり事を守ったうえでフォーマル着として着ることが多いですが、海外でのウェディングパーティーでの着物を着用の場合は、日本で考えられているような決まり事などは気にしないで着られる方が増えているように思います。
今回お問い合わせいただきましたお客様も、インドネシアでの海外挙式(カジュアルなパーティー)に本格的な紋付袴ではなくて、挙式パーティーが終わった後でも着られるような着物を探しておられました。
このような希望もありましたので、紋付羽織袴の着物ではなく、紋の入っていない単衣の着物と羽織。プラス袴もご提案させていただきました。
インドネシアは常夏なので単衣着物の中でも透け感のある薄物の着物です。当初は羽織は要らないとおっしゃっていましたが羽織は必須です。
海外でのカジュアルなパーティーとはいえ、ジャケットに当たる羽織はあった方がよいと思います。
・袴と白足袋はフォーマル度がアップします
普段着として着物を着る場合、足袋は汚れの目立ちにくい黒や紺色の足袋をはくことが多いですが、白足袋をはくだけでもフォーマル度がアップ!また袴を穿くことでもフォーマル感が増します。
黒紋付は式典や祭事など着られるシーンが限定されることもあるし、居合や三味線・尺八などの演奏で着る機会のある人にとってはいいのですが、結婚式だけのために購入する方は多くありません。