第2回:男着物の種類と素材について

第2回:男着物の種類と素材について
着物の種類
着物の種類は着用する理由や目的によって大きく分けると
「普段着・日常着」
「よそ行き・お洒落着」
「礼装着」
の3つに分かれます。
まずはそれぞれについて簡単にご説明致しますね。
【普段着・日常着】
木綿やウール、洗える着物など取り扱いしやすい素材で気軽なおでかけ、街歩きやファッションとして着る場合です。着物だけを着ることを「着流し」といいます。
日常着、普段着として着る場合は必ずしも羽織を着る必要はありません。着物のルールは気にする必要もないので、長襦袢を着ないで着物の下にはTシャツであったり、タートルネックであったりと楽しむことができます。
あまり高価でなくてもいいので「まずは着物を着てみたい」というビギナーさんにもお薦めです。
【よそ行き・お洒落着】
堅苦しく考える必要はありませんが着物に羽織を着れば「よそ行き・お洒落着」として考えても問題ありません。羽織はスーツ姿でいうジャケットのようなものですので、一枚羽織るだけできちんとした印象にしてくれ上品な着姿になります。
気軽なパーティーや懇親会、二次会などに着る場合で一般的には「紬」や「お召し」「ちりめん」といわれる着物を着たりします。よりきちんとした印象を演出したいなら袴によるコーディネートにすることで失礼のない装いになります。
【礼装着】
花婿が結婚式の披露宴などに着る着物などです。他には格式ばった式典や冠婚葬祭の主賓、礼節を重んじたいようなパーティーなどに着ていく場合です。
家紋の入った第一礼装の「黒紋付き」と一般礼装の「色紋付き」とがあります。袴は必ず穿きます。これら礼装着には一定の和装のルールがありますのでルールを守った上での着用が必要になります。
着物は洋装でいうスーツやジャケットに似ています。スーツで例えるなら礼装着が「モーニング」よそ行き・お洒落着は「ビジネススーツ」普段着は「ジャケット」のようなイメージです(^-^)
素材について
着物の素材は大きく分けて 正絹(絹100%)、化繊(ポリエステル)、木綿、ウールがあります。
【正絹】
正絹(しょうけん)とは絹100%の事をいいます。一般的に「着物=高級」といったイメージを持つのが正絹の着物です。ご自宅で洗濯できませんので、汚れた時のお手入れは専門店にお任せ下さい。
【化繊(ポリエステル)】
お手入れが楽チンということで人気で「洗える着物」とも言います。化繊(ポリエステル)の着物は正絹と比べると比較的安価で手に入れやすい着物です。洋服と同じように自宅の洗濯機で洗えるので気軽にお楽しみ頂けます。
【木綿】
自宅で手洗い等が可能の着物。洗える着物と比べて肌触りが柔らかく着やすい半面シワになりやすいのが特徴です。日常着などに最適です。
【ウール】
秋冬などに着られる保温性のある着物です。又、しわにもなりにくく水もはじきやすいので、木綿や化繊(ポリエステル)と並んで普段着物として向く素材です。
どの素材が良くてどれが悪いというわけではありませんが、素材によって取り扱い方法や保管方法などが異なります。着用頻度が多ければ洗える着物や木綿などは便利ですし逆に着用頻度は少ないけれど、「魅せる」着物として着られる場合は正絹の着物を選ばれます。着用目的や用途、頻度によって選んで頂くのがよいでしょう。